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多様な専門性を持つNRIデジタル社員のコラム、インタビューやインサイトをご紹介します。

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Google Cloud Next ’19 in Tokyo で登壇してきました

はじめまして、2019年4月に NRI デジタルに配属された萩村です。
2012年に NRI に入社し、金融業界を中心にシステム開発を行ってきましたが、最近はデジタルマーケティングを中心にお仕事させていただています。
幸運にも機会(というか、ご縁)をいただき、Google Cloud Next ’19 in Tokyo に同じくデジタルで働く倉澤と登壇してきましたので、その内容を抜粋して書かせていただきます。

昨今のデジタルマーケティング事業

 デジタルマーケティングは、インターネットや IT システムなど「デジタル」を活用したマーケティング手法です。Web サイトやメール、スマホアプリをはじめ、最近ではメッセージアプリやスマートスピーカーなど多岐にわたるチャネルで取り組まれています。
 デジタルマーケティングの基本は「データを集めて、理解して、行動する」ことです。情報量が増え続ける現代では多くの企業がお客さまとのタッチポイントでデータを集めて分析し、「個」客に合わせたマーケティングに取り組んでいます。しかし多くの場合、データを集め、理解することに時間を割かれてしまい、肝心な「行動」にたどり着くことが出来ないケースを目にします。デジタルマーケティングに取り組む際には、まず何がしたいのか「行動」から検討を進めていくことをおすすめします。実行したい施策を考え、そこからバックキャストで分析仮説を作り、データを集めていくことがデジタルマーケティングのポイントです。

次世代のデジタルマーケティング「リアルデジタルマーケティング」

 近年、IoT 技術の成長により、様々なセンサー情報をリアルタイムに連携することができるようになってきました。位置情報(どこにいたか)や閲覧情報(何を手にとったか)はもちろん、顔や指紋による生体認証も併せって、誰がどこで何をしているかというレベルで測定が可能になっています。
 これらのオフライン接点の情報はオンライン接点でのデータの粒度に近づいており、これまで Web で行われていた分析手法がオフラインでも適用できるようになります。そして何より重要なのはオンラインとオフラインを横断した分析が可能になり、これまで以上の顧客体験をできるようになることです。我々はこれを次世代のデジタルマーケティング「リアルデジタルマーケティング」と呼んでいます。
 現在 PLAID 社と協力し、KARTE というツールを利用してこのオンラインとオフラインを横断した顧客体験づくりに取り組んでいます。

※PLAID 社との取り組みについてはこちらの記事を参照

実証実験を実施

 2019年6月に「オンラインとリアルを横断した顧客体験」を実現する実証実験を大手町で行いました。入店・導線の把握、どの商品を手にとったかを把握する IoT センサーを天井に設置し、商品の棚には性別や世代を判定する顔認識 IoT カメラ(AWS の Amazon Rekognition を活用)を置きました。施設の IoT デバイスから得られるリアル接点データを KARTE に流し込み、オンラインとリアルを横断したデータ分析を可能にしました。3週間の実証実験から得られた検証結果を活かし、リアルデジタルマーケティングのソリューションに磨きをかけています。

まとめ

 Google Cloud Next ’19 in Tokyo で発表した我々のデジタルマーケティングの取り組みを簡単に紹介させていただきました。まだまだ実験段階のところはありますが、これからどんどん発展させていきますので、ご興味ある方や一緒に取り組んでみたいという方は是非ご連絡いただけたらと思います。

NRI  マーケティングアナリティクスチーム
nri-marketing-analytics@nri.co.jp