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多様な専門性を持つNRIデジタル社員のコラム、インタビューやインサイトをご紹介します。

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技術者としての信頼を勝ち取りながら
社会に対して新しい価値を創る

チーフアーキテクト
島 良太

さまざまなプロジェクトをフットワーク軽く支える

「デジタルエンジニアリングのプロフェッショナルとして、野村総合研究所(NRI)/NRIデジタルのDX関連プロジェクトを技術力でリードすることで、お客さまへ貢献する」、これが私の所属する組織のミッションです。
私は所属長より「個の力」を期待されており、自組織のプロジェクトへの永続的な参加をすることなく、人的リソースの不足など何らかの悩みを抱えている他組織のプロジェクトに、パズルのピースを埋めるような役割で参画しています。代表的な例として、検索やリコメンドエンジンなどのAIプロダクト(DiPcore ECリコメンデーションIP)開発プロジェクトは、メンバーがほぼデータサイエンティストであり、システムアーキテクチャ設計実装や基盤構築などの役割を担いました。また、技術支援以外でも、例えばテストチーム管理だけでスポットで関わったプロジェクトもあります。
目立たないけれど、チームやプロジェクトを裏で支える、屋台骨のような立ち位置での動きが自分の志向とも合っているため、今後もこういった役割でフットワーク軽く各プロジェクトを支援していきたいと思っています。

最先端の技術をキャッチアップし、きたるべき時に備える

生成AIやサーバレスアーキテクチャなど、多くのIT分野で技術の進歩が著しい中、我々技術者はそれらを日々キャッチアップしていかなければなりません。新しい技術は新しいビジネスを生み、またそれを下支えする重要な存在になり得ます。ただ、その一方で、必ずしも最先端の技術のみを追い求める必要はないとも思っています。大切なのはビジネスのユースケースや将来的な変化などを見据えた上で、最もフィットする技術は何かを考え、自らの手でしっかり検証することだと考えます。
日々のキャッチアップは、その選択肢を広げる活動となります。そして、それらの検証はプロジェクト開始時にスタートしても間に合わないため、事前に検証を済ませて引き出しにためておくことが重要です。私が社内のCoE(Center of Excellence)活動などに積極的に参画しているのはそのためです。
また、技術選定の際、その場凌ぎで流行りに食いついたり、目先のメリットだけで決めたりするのは決して良い判断とはいえず、例えば当面コストがかかっても将来的にコストメリットが出るような中長期的な視点で考えることが大事だと思います。

CoE:組織横断の取り組みを継続的に行う際に中核となる部署や研究拠点のこと

日々の生活で感じた課題を多様な専門性を備えたチームで形にする

NRIデジタルには、既成概念にとらわれず自由に動ける風土があります。これが強みだと思います。
NRIデジタルであれば既存の顧客、ビジネス、業界などにとらわれることなく、白地の開拓もできると思っています。公私問わずアンテナをはり、社会的な課題を発見したらNRIデジタルへ持ち込むことで新たな議論が生まれ、プロダクトアウトでもマーケットインでも、日々生きていく中で感じた課題をもとに新たなDXビジネスのチャンスが生まれるイメージです。これは年代問わず幅広く色々な意見を自由に受け入れるNRIデジタルならではの社風があってのことだと思っています。
また、NRIデジタルには、ビジネスデザイナー、アプリケーションデベロッパー、プラットフォームアーキテクト、データサイエンティストなどのDXプロフェッショナル人材が揃っています。各自の専門性を掛け合わせれば、実現不可能な要件はあまりないのではないでしょうか。

デジタルで一つ先の社会価値を顧客と共にチャレンジする

私はプラットフォームアーキテクトなので、提案の際には自分の手で触って使えるもの使えないものを検証することが必要だと思っています。そして、構想の段階から「実際のもので成功事例を見せること」を大切にしています。
例えば、過去に携わった通信事業者向けのシステム構築プロジェクトでは、高アジリティ化を目指してマイクロサービスアーキテクチャによる分散システム化を提案しました。その際も、実際のユースケースを模倣したマイクロサービスのデモを短期間で作り上げ、良い面だけでなく課題やデメリットも含めた提案を行いました。その結果、「NRI/NRIデジタルならやってくれる」という信頼感を得ることができ、お客さま側にもリスク覚悟で一緒にチャレンジすることに踏み切ってもらえました。このシステムでは、店頭での手続き所要時間を短縮するという新たな顧客体験をエンドユーザーに届けることができ、大きな変革が実現できたと思っています。この成功事例のように、今後も技術者としての信頼感を勝ち取りながら、お客さまと二人三脚で新しい価値を作り上げていきたいと考えています。

クラウドやクラウドネイティブ技術を調査・検証し社内外に発信

社内の業務では、プロジェクト活動とは別にCoEやR&Dなど全社横断活動の一環で、クラウドネイティブ技術を中心としたモダン技術の調査・検証や、ブログなどで社内外への情報発信を行っています。
例えばAWSに関するブログでは、机上の空論で終わるのではなく、実用性を意識した検証を行い、感想や改善を期待したい点などを発信しています。このブログを見た海外のAWS開発部隊のリーダー達からヒアリングをしたいとの希望を受けて、意見交換の時間を持ったりすることもありますし、AWS側から依頼を受けて、寄稿したこともあります。
今後は業務としてだけではなく、個人ブログや社外イベントでも積極的な情報発信を行い、NRIデジタルはもとより、個人のエンジニアとしてのプレゼンス向上に努めていきたいと思っています。


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