本村 一朗
もとむら・いちろう
2012年に新卒で大手電機メーカーに就職。2016年に野村総合研究所(NRI)に転職し、金融システムの基盤エンハンスなどを担当。2021年に社内公募制度を利用してNRIデジタルへ。顧客業務システムのWebAPIの設計・開発や、自社プロダクト「API Atelier」の開発に従事。長期休みには日本各地へ温泉旅行に出かけるほどの温泉好き。
インフラからアプリまで幅広い領域で
トータルにお客さまを支えたい
インフラエンジニアとしてキャリアをスタートしたが、お客さまに近い位置で役立ちたいという想いがつのり、いつしか幅広い領域で活躍するエンジニアに。自身が開発に関わる自社プロダクト「API Atelier」の機能を充実させ、お客さまのDXを支援したい。
独自プロダクト「API Atelier」
化粧品会社や不動産会社などが運営する一般ユーザー向けスマホサイトやアプリ。その裏側の仕組みづくりに本村は関わっています。
「いわゆるバックエンドシステムに提供する、WebAPIの開発・設計です。個々のお客さま向けの開発に加え、その構築土台となる『API Atelier』の開発にもチームで取り組んでいます」
「API Atelier」はNRIデジタルの独自プロダクトです。自社商品の数がまだ多くないなかで、先陣を切るプロダクトとして、本村たちは開発に尽力しています。
もともとインフラエンジニアだった本村は、インフラに限らず、アプリケーションの領域でも仕事をしたいと思ってNRIデジタルに入りました。自分の想いが実現し「苦しいときもあるけれど、良い経験ができている」と感じています。
技術的なスキルアップに集中
中学生の頃からコンピュータに興味があった本村は、大学では情報科学を専攻し、卒業後に大手電機メーカーに就職します。研究開発部門にソフトウェア開発職として配属されますが、やがてパブリッククラウドプラットフォーム開発に、インフラエンジニアとして関わります。(※「パブリッククラウドを利用したプラットフォーム」ではなく、「パブリッククラウドプラットフォームそのもの」を開発)当時としては最先端のパブリッククラウド領域で「手をたくさん動かし、技術的なスキルアップにも集中できた」と当時を振り返ります。
「ただ、自分が高めたスキルは誰のために役立っているのか、と思うようになりました」
クラウドプラットフォームの開発エンジニアという立場では、お客さまとの距離が遠く、ビジネスや業務内容も見えてこない。お客さまに近い位置で、お客さまの求めに応じてものがつくれたら。そんな気持ちが高じて、2016年に本村はNRIへ転職します。
大学院進学で受けた刺激
NRIでは、金融機関向けシステムの開発や、大規模な共同利用型システムの基盤エンハンスなどを担当。前職よりはるかにお客さまに近い位置で「自分の提供価値を実感しながら仕事ができた」と話します。ところがしばらくして、別の世界を見たい気持ちが強まります。きっかけは社会人大学への進学でした。
「仕事をしながら自費で通って、情報システム学の修士号を取りました。大学院では、自分が普段は関わらない領域のエンジニアやコンサルタントなど、多くの学友と交流を持てた。それが刺激になって、インフラに限らず、アプリケーションの領域にも挑戦したいと思うようになったのです」
2021年に社内公募制度を利用して、本村はNRIデジタルに移ります。
「この会社にひかれた理由は、何か新しいことをやっている、と思えたからです。最先端の技術・分野に関わる仕事をすれば、自分が強みとしない領域で勝負することになる。挑戦しがいがあると思いました」
トータルにお客さまを支えたい
現在、NRIデジタルでの「仕事が楽しい」と本村は言います。先に述べたWebAPIの開発のほか、昨年までは鉄道会社のシステム開発プロジェクトにインフラ担当として参画し、上流設計も推進しました。
「アプリからインフラまで幅広く経験しています。お客さまとの距離が近く、感謝されることも多い。自分の仕事がお客さまに届いていると実感できる、その喜びが大きいです」
本村が開発に携わる「API Atelier」は、目下、機能拡張を続けています。
「名前から、APIをつくるソフトと思われがちですが、バッチ処理やフロントアプリケーションをつくる仕組みなど、API以外の機能もたくさん備えています。お客さまのDX推進を支援できる機能を、どんどん追加していきたいと思っています」
お客さまの役に立つには、インフラとアプリ、それぞれの領域でさまざまな技術が必要です。
「トータルな力が求められます。だから自分の幅をもっと広げたい。将来的に、もし私がシステムを設計するなら、インフラだけではなくアプリケーションも考え、さらにお客さまの業務も意識して、トータルにシステムを設計・構築できるようになりたいとイメージしています」
「API Atelier」の開発チームには、キャリアも専門性も異なる8人のメンバーがいます。その特徴は「何かしら優れたものがあり、自分の考えをしっかり持っている」と本村は指摘します。
「自分の意志があって、いろいろな領域に関わることで幅を広げたい人には、私たちと仕事をするのに向いていると思います」